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【症例】上顎部の骨が足りない部分へソケットリフトを行いインプラントを埋入した症例
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2024/09/13 症例
治療内容 | ソケットリフトを行ったインプラント治療 |
---|---|
期間 | 6ヶ月 |
治療回数 | 8回程度 |
費用 |
インプラント体2本 484,000円(税込) 上部構造2本 286,000円(税込) ソケットリフト 55,000円(税込) CT撮影・診断料 無料 |
治療前の状態・主訴
今回の患者様は60代の男性の方で、「左上の奥で咬むと違和感がある」とのことで来院されました。
左上の奥は3本のブリッジになっており、違和感は一番奥の土台となっている歯でした。レントゲンを撮ってみると奥の歯は神経がなく、根の先に根尖病巣(こんせんびょうそう)という膿の袋が確認されました。
丸で囲った部分に根尖病巣がみられます。
治療詳細
今回の症例は最終的にインプラントを入れていますが、上の写真のような根尖病巣がある場合、治療の第一選択は根管治療となります。
そのためこの症例も一度根管治療を行い、再度ブリッジを入れ使用していました。
しかし根管治療後ブリッジを入れて6年、咬んで痛いとのことでレントゲンを撮ってみると根尖病巣が治癒していないのが分かります。
症状が強く根尖病巣が大きいことから、再度根管治療を行っても良い結果が得られないだけでなく、上顎に関しては副鼻腔への影響も考慮して、残念ではありますが奥の歯は抜歯させていただきました。その後再度丁寧に治療計画を立てていきました。
①治療計画
左上の4~6番ブリッジの6番目を抜歯したので、奥に土台がなく再度ブリッジは作れません。
入れ歯もしくはインプラントの選択肢から患者さんと相談した結果、インプラントを入れていくことになりました。
②CTによる診断
抜歯後は抜歯部組織の治癒を3か月程度待ちます。
組織が安定したらCTを撮影し、インプラントを埋入するシミュレーションを行います。
6番部は上顎洞までの距離が近く、上顎洞の粘膜(シュナイダー膜)を傷つけないようにソケットリフトが必要でした。(赤線)
ソケットリフトについては後ほど説明させていただいております。
③インプラント手術
5番部のインプラントは通常埋入とし、6番部はソケットリフトを行いました。
④上部構造作製
3か月程度、インプラントと骨の結合(インテグレーション)を待ち、上部構造を作製していきます。
治療後の様子
しばらくの間は左側で咬むことが出来なかっため、上部構造装着後も主に右側で咬んでいたとのことでした。
しかし1か月経った頃には、左でも問題なく食事ができると言っておられ、満足していただけました。
主な副作用・リスク
・予後を完全に保障するものではありません。
・インプラントは保険外での治療となります。
・まれにインプラントが骨に結合しないことがあります。
・咬み合わせの強い方や食いしばりのある方はナイトガードを使用していただきます。
・インプラントは歯と同じくメンテナンスが重要です。治療終了後も定期的なメンテナンスの受診をお願いしています。
難しい上顎部のインプラントも、ぜひ当院にご相談ください
今回の症例は、上顎部のインプラント埋入には骨の厚みが足りない場所に対しての治療となりました。
歯周病や歯根破折だったり、抜歯してから時間が経つと骨の高さや厚みが少なくなります。
上顎のインプラントの場合、上顎洞まで骨が無いと上顎洞挙上術という術式で骨の高さを確保します。
今回のように上顎洞の粘膜(シュナイダー膜)までの距離が3~5ミリ程度の場合はソケットリフトを、一方上顎洞の粘膜(シュナイダー膜)までの距離が3ミリ以内の場合はサイナスリフトを行い骨を作ってインプラントを埋め込みます。
<ソケットリフト>
ソケットリフトはインプラントを埋め込む穴から特殊なハンマーを使い上顎洞を挙上します。
インプラントも同時に埋入できるので、1度の手術で時間も短くでき、患者さんの負担も少なくすることができます。
治療期間も比較的短くできます。
<サイナスリフト>
サイナスリフトは上顎洞の側面に穴を開け、直接シュナイダー膜を持ち上げます。
広い範囲でしっかりと骨の高さを作ることができますが、使用する骨補填材が多いので、骨の定着に時間がかかり期間は長くなります。
今回の症例のような上顎の6番目と7番目のインプラントは殆どのケースで上顎洞挙上術が必要になります。場合によっては難しい治療になるため、しっかりとした診断と確実な手技がもとめられます。
馬車道アイランドタワー歯科では経験豊富な歯科医が多数在籍しています。
骨がなく他院でインプラントを断られた方、長期間歯がないまま放置してしまった方は一度当医院にご相談ください。
スタッフ一同お待ちしております。
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